塗装では「養生」が成功のカギ!知っておきたい知識

外壁塗装や屋根塗装などをお考えの方は、「養生」という言葉を耳にした事や目にした事はないでしょうか?

「養生って何?」「養生はどのような事をするの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。

塗装工事を行うにあたり、養生は必要不可欠な工程で、塗装工事の仕上がりの成功のカギになる作業となります。

今回は塗装工事で大事な工程の「養生」について解説いたします。

養生とは

塗装工事での養生とは、作業時に塗装しない場所に塗料が付着しない様、ビニールシートやマスキングテープなどを使用して覆い隠す作業になります。

塗料は液体になるので、塗装作業中の塗料の飛散の可能性がなくなることはありません。
養生は塗装する前に必ず行う作業になります。

塗装での養生の目的は大きく3つあります。

  1. 塗装しない箇所への飛散防止
  2. 綺麗な見切り
  3. 近隣への飛散防止

1.塗装しない箇所への飛散防止

塗装工事が完了した時に、塗料が色々な箇所に付着し、塗装箇所が綺麗になっても塗装しない箇所が汚れてしまっては見た目を損ねてしまいます。

養生がしっかりされている事で、塗料の飛散がおきても養生の上に飛散することになる為、最後に養生を剥がせば綺麗な汚す心配がなくなります。


2.綺麗な見切り

塗装の見切りにマスキングテープなどを貼る事によって、テープを剥がした際に綺麗なラインを作る事ができます。

又、刷毛やローラーを使用する際に塗装しない箇所どうしてもあたってしまう場合があります。
塗装しない箇所に養生する事で、塗料を付けずに仕上げる事ができます。


3.近隣への飛散防止

外壁塗装などの家全体を塗装する際には、足場を設置し、その周りを飛散防止シート(メッシュシート)で覆います。
高圧洗浄の水滴や塗料が近隣の住宅に飛散して行かない様に養生します。

近隣に飛散すると近隣トラブルの原因にもなりかねません。


上記3つが塗装工事においての養生の大きな目的となります。
養生をしっかりすることは、塗装を成功させるカギとなります。

塗装で養生するべき場所

一般住宅で塗装する際の養生箇所の代表的な例を紹介します。

飛散防止シート

窓の養生

換気口

玄関ドア養生

玄関ドア

床養生

メーター関係養生

電気メーター関係

エアコンカバー養生

エアコンカバー

照明養生

照明

車の養生

塗装作業は液体を使用する為、気付かないうちに塗料が飛散する事があります。
飛散する可能性のある箇所にはしっかりと養生しなければなりません。

養生のタイミング

外壁塗装での養生作業のタイミングは以下の通りになります。


塗装工事の流れ

  • 足場設置 ← 足場設置後、飛散防止シートで建物全体を覆います
  • 高圧洗浄 ← 水が浸入する可能性のある部分には予め養生をします 
  • 下地処理 ← コーキングの際にはマスキングテープを使用し外壁にはみ出ない様にします
  • 養生   ← 塗装を塗る前に付着させたくい箇所を養生します
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り
  • 掃除   ← 養生剥がし
  • 足場解体

塗装工事で行う作業一つ一つの前に、その作業に応じた養生を行います。
塗装前の養生をした後は、下塗り→中塗り→上塗りと同じ養生を使用し最後に剥がす事が一般的になります。

養生で使用する道具

飛散防止シート

足場に取り付けるタイプのメッシュシートの事を指します。
建物の周りに設置する足場全体を覆う事で、塗料の飛散や高圧洗浄時の水の飛散も防ぐ事ができます。


マスキングテープ

粘着力が弱く剥がしやすい為、貼った跡が残りくく塗装工事では頻繁に使用するテープです。
コーキング時や窓周り、見切りなど万能的に使用します。


マスカ―

マスキングテープとビニールシートが合体したタイプの養生道具になります。
テープを貼りビニールシートを伸ばす事でさまざまな場所で使用できる万能的なものとなります。
ビニールシートの長さも種類があり、用途によって使い分ける事ができます。


ノンスリップマスカ―

ノンスリップマスカ―はマスカ―に滑り止め機能の付いたものとなります。
床やベランダなどの作業中に足を乗せる場所で使用します。


ビニールシート

ビニールシートはマスカ―では足りない、広い面積を養生したい場合に使用します。
必要な長さで切り、マスキングテープなどで貼り付けます。


ブルーシート

ブルーシートは万能的な養生シートです。
主に床に敷く事で使用します。塗装工事中に使用する道具や塗料の置き場にも使用します。
面積の広い床や、長期間養生をしておきたい場合に使用する事が多いシートとなります。


布粘着テープ

布粘着テープはマスキングテープよりも粘着力が強い為、直接使用する事は少ないものになります。
養生シートを止める時や、マスキングテープなどの粘着力では剥がれてしまう際に使用します。


カーシート

車専用の車全体を覆う養生シートです。
薄手タイプと厚手タイプがあり、大きさは車のサイズによって使用するものを選定します。

塗装見積の養生費用

塗装工事の費用は【塗料代+人件費+足場代+消耗品】の4つが最低限かかってきます。
この4つの費用の合計額が下回らない様に、塗装工事業者は見積をお客様に提出します。

養生費用は4つの中の人件費と消耗品にあたります。

塗装工事業者によっては、外壁塗装の中に含まれている場合や養生費用として見積金額に記載している場合がありますが、記載されている場合の平均相場は平米(㎡)=100円~400円程度となります。

基本的に塗装工事業者は塗装時には必ず養生をして作業を行います。
記載がなく、不安な場合は塗装工事業者と契約する前に確認しておくと良いでしょう。

又、相場がわからない方は相見積もりをして比較する事をおすすめします。

養生の知っておくべきポイント

窓を開けれる様に業者にお願いしよう

塗装工事中は基本、窓は全部養生します。
普通に養生をしてしまうと窓が開けられない状態になってしまいます。
真夏などの暑い時は、特に窓が開けられないと生活に支障がでます。

予め塗装業者に開けたい箇所を教えてお願いしておくと窓を開けれる様にしてくれます。


換気口やエアコンは使用できる様にお願いする

外壁塗装などで換気口やエアコンの養生をしても、基本的に使用できる状態で養生します。
換気口は上の写真の様に換気口の口の部分に穴をあけ、換気ができる状態にします。

エアコンも本体部分には養生をし、空気の吸い込み口は開けとく状態にする事ができます。

心配な方は、予め塗装業者に伝えておくと良いでしょう。


万が一の事も考えておく

塗装作業での塗料の飛散は、しっかりと養生をし細心の注意を払ったとしても、急な強風など思いもよらぬ出来事で、養生を飛び越え飛散してしまう可能性は0ではありません。

ほとんどの塗装工事業者は損害賠償保険に加入していますが、中には加入していない業者も存在します。

優良業者は加入していますが、万が一の事も考え塗装業者には損害賠償保険に加入しているか確認しておくと良いでしょう。


粘着性の高いものは使用しない

養生をする際には粘着性の高いものを使用するのはよくありません。

粘着性が高いものを使用してしまうと、剥がす際に跡ができてしまったり、劣化の進んだ箇所であれば、旧塗膜も一緒に剥がしてしまう可能性があります。

養生の際は、粘着性の低いものを使用することが多いです。


カーシートは車にキズが付く?

カーシートは自動車用シートカバーで塗料が付着しない様に車全体を覆うシートです。

ーシートを装着すると、装着時や風などでシートがなびく事で車への細かなキズがついてしまう可能性があります。

キズがつきにくい不織布素材のシートカバーもありますが、車をすごく大事にされている方は、塗装時には違う場所にズラす必要があります。
又、近隣への車が近い場合、近隣の方に許可を得て、カーシートを装着させてもらう必要があります。

まとめ

今回は塗装工事における養生について解説いたしました。
養生は塗装工事において必ず行われる作業となり、仕上がりの成功のカギと言っても過言ではありません

養生は塗装しない箇所を汚さない様に保護する役目をします。
せっかく外壁や屋根などを綺麗に塗装したとしても、塗装しない箇所を汚しては意味が意味がありません。
又、塗装工事で近隣とのトラブルも絶対に避けなければいけない事となります。

しっかりとした手順で養生をし、綺麗な塗装を成功させてくれる塗装専門工事業者を見つけお願いしましょう。

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