塗装の色選び
外壁塗装・屋根塗装をする際に一番の楽しみは塗装の色選びではないでしょうか。
色の選択次第で家の印象はガラッと変わり、塗装前と塗装後では全く違った雰囲気の家にする事も可能になります。
塗装工事はおよそ10年に1回、塗装をしたら今後10年くらいはそのお家の色と付き合わなければいけません。
満足した色を選べなければ我慢していかなければならないので色選びは塗装をする際に、一番悩む所でもあります。
この記事では後悔しない為の色選びのコツを解説していきます。
お家周辺を意識した色
お家周辺の環境と街並みを意識してに溶け込んだ色を選択する様にしましょう。
塗装の色選びは個性が一番出る選択になります。
まず基本としてご自身の気に入った色にするのは大前提ですが、札幌は住宅街も多い為、その中でも周囲の環境と街並みに溶け込んだ色を選択しなければなりません。
あまりにも個性を重視しすぎてしまい悪目立ちしてしまうと、近隣のクレームになったりトラブルが起きてしまう可能性もあります。
色の見え方
塗装工事が終わって、思っていたイメージと違うと感じてしまう事があります。
主な原因は3つあります。
色の面積効果
原因の一つ目が「色の面積効果」です。
「色の面積効果」は人間の目の錯覚により面積の大小により色の見え方が変わるという事です。
色を決める際、塗装業者から色見本帳を見せてもらいます。色見本帳は非常に小さくどうしても「色の面積効果」が影響してしまいます。
色の見え方は下記の様な特徴があります。
明るい色=小さい面積より大きい面積の方が明るく見える
↓下記イラストでご確認ください↓
暗い色=小さい面積より大きい面積の方が暗く見える
↓下記イラストでご確認ください↓
ご自身の色は明るくしたいのか、暗くしたいのかによってワントーン上げ下げすることでご自身のイメージしている色に近づきます。
艶の有り無し
塗料には艶あり塗料と艶なし塗料があり、艶の調整のできる塗料も多くあります。
艶の有りと無しでは印象が大きく違います。
艶あり塗料=光沢感のある仕上り。光を跳ね返している為、光って見える。
艶なし塗料=マットな仕上り。光の反射がない為、落ち着いて見える。
※もともと艶ありの塗料を選択した場合、艶を消す事により耐久性が落ちる可能性があるので、艶を消す事はあまりオススメはしません。
状況によっての見え方の違い
色は時間帯や天候、光の当たり方によって見え方が変わります。
天気が良く日光に照らされている時と天候が悪い雨の日では家の外観の見え方が変わります。
塗装業者に色見本帳を見せてもらいますが、室内の照明の環境によっても色の見え方が変わります。
色を選ぶ際には、色見本を見る時の時間帯なども気をつけるとでご自身のイメージしている色に近づきます。
汚れが目立ちにくい色・色あせが目立つ色
汚れが目立ちにくい色・色あせが目立つ色を知って置くのも色選びの参考になるのではないでしょうか。
現状の家の劣化状況に合わせた色を選ぶのも一つの方法です。
汚れが目立ちにくい色
汚れを目立たせたくないと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
汚れが目立たない色というのは汚れに近い色「中間色」です。
「中間色」とは純色にグレーを入れた色の事を言います。
純色とは色の中で最も彩度の高い色の事を言います。
「中間色」 で塗装をすると下記の汚れが目立ちにくくなります。
- 埃はグレーに近い色
- 砂埃はベージュに近い色
- 苔や藻はグリーンに近い色
現状の立地状況で発生しやすい汚れの色に近づけると汚れの目立ちをより目立ちにくくさせます。
色あせが目立つ色
外壁の塗膜は紫外線によりダメージを受け、年々劣化していきます。
日当たりの良い場所と日当たりの悪い場所では劣化具合も変わってきます。
紫外線のダメージによって色あせ、チョーキング現象が起きてきます。
色の原子によって太陽の光に強い色、弱い色があるので頭に入れておく事も必要です。
色あせしやすい色
赤、黄、緑などの鮮やかな色です。
上記3色は紫外線を吸収しやすい色で色あせた際にも目立ちやすい色となります。
色あせしにくい色
白、黒、青などの原色に近い色です。
白と青は紫外線を反射する色で紫外線のダメージを受けにくい色です。
黒は紫外線のダメージに強い色です。
相性やバランスを考えた色決め
玄関ドアと窓サッシの色の相性を考慮
外壁塗装・屋根塗装をする際には一般的に塗装しない部分があります。
それは玄関ドアと窓サッシです。
玄関ドアと窓サッシはアルミや樹脂でできている事が多いの為、塗装をすると剥がれくるおそれがあるので、玄関ドアや窓サッシは塗装をする時に塗らない部分として養生します。
玄関ドアと窓サッシの色は変わらないので、相性を考慮して色を決めるのも一つの方法です。
※札幌の住宅では白、黒、シルバーの様な、無難な色が多いのでどの色で外壁塗装をしてもある程度相性は良いですが、紫や赤など、少ない色合いの玄関ドアと窓サッシが付いてる方は相性は重要です。
外壁塗装の色分け
外壁塗装をきっかけに色を分けたいという方は多いのではないでしょうか。
外壁塗装の色分けを行う際に大事なのは色の区切る箇所です。
上下で分けたい(ツートンカラーにしたい)
色を上下で分けたいという方は既存の外壁に役物が入っている方向けになります。
外壁の役物が入っている事で色の見切りのラインになるので、綺麗な色分けのラインになります。
上下のバランスを考えて2色の色を決めましょう。
※外壁の役物が入っていないといきなり色が変わるので少し変な印象になる。
※モルタルなどの外壁は役物が中間にないと完全なまっすぐなラインができない為、あまりオススメしません。
タテもしくはワンポイントで分けたい
色をタテもしくはワンポイントで分けたい方は役物かサイディングのつなぎ目部分(コーキング)を境目にするとバランスが取れます。
出窓部分などサイディングの素材が変わっているのであれば、必ずコーキングがあります。
むやみに中途半端な位置で色を見切ってしまうと見た目が悪いので既存の外壁を考慮して色を分けましょう。
外壁の2色以上の配色
外壁塗装で2色以上の配色はオススメしません。
外壁塗装をする際に色が増えれば増えるほど家の外観に統一感がなくなり、デザイン性にかけてしまいます。
更に色を増やせば増やすほど塗料の破材も増え手間もかかる為、金額が上がっていく事が多いです。
色が持つイメージ
色にはその色が持つ効果があります。
外壁塗装・屋根塗装の色選びでお悩みの方は、下記の表を参考にして下さい。
色 | 色がもたらすイメージ |
黒 | 高級感 クール 自信 闇 孤独 |
白 | 清潔感 純粋 幸福 爽やか |
グレー | 落ち着き 真面目 控え目 曖昧 悲しみ |
茶色 | 安心感 豊穣 堅苦しい 地味 |
赤 | 情熱的 アクティブ 興奮 怒り 戦い |
青 | 知的 誠実 落ち着き 爽やか 冷たい 憂鬱 |
黄色 | 幸せ 未来 活発 希望 陽気 |
緑 | 自然 健康的 穏やかさ 安らぎ |
ピンク | 優しい 穏やか 春 華やかさ |
オレンジ | 明るい 元気 楽しい 親しみやすさ |
紫 | 神秘的 気高い 優雅 不安 |
カラーシュミレーション
カラーシュミレーションは外壁塗装・屋根塗装の工事完成後をパソコン上でイメージ化できるソフトです。
塗装業者さんの大抵はカラーシュミレーションを作成できると思います。
「あの家の色が良い」「こんな感じの色にしたい」と思っていても「自分の家にこの色合うかな?」と少し不安に感じる方もいるでしょう。
外壁塗装・屋根塗装は洋服と一緒で【着てみたらなんか違う=塗ってみたらなんか違う】という事も少なくありません。
塗ってから後悔してはもう遅いです。
カラーシュミレーションで塗装工事終了後のイメージを作成して外観の雰囲気を把握しておきましょう。
カラーシュミレーションで注意すべき所
カラーシュミレーションはあくまでもイメージ程度にしましょう。
パソコンやアプリ端末などで作成する為、写真の撮影、印刷環境、カラーシュミレーションの種類、さまざまな理由から実際の色を正確に出す事はできません。
白なら白系、青なら青系、程度のイメージにしておきましょう。
↓下記イラストはカラーシュミレーションと塗装工事完了後の写真です↓
カラーシュミレーション
塗装工事完了後
上記表を見ればわかりますがカラーシュミレーションと実際の塗装工事完了後の写真では、色が変わって見えてしまうケースが多い為、参考にする程度で考えましょう。
※塗装業者がまだ決まっていない方でも、最近は無料のカラーシュミレーションアプリなどがあるのでそちらを使って作成するのも一つの方法です。
まとめ
札幌で外壁塗装・屋根塗装をお考えの皆様、10年に1回の大事な色決めになります。
上記項目も踏まえた上で、 外壁塗装・屋根塗装の色決めをしてください。
基本的には塗料の種類によって耐久性や性能は影響します。
外壁塗装・屋根塗装の色は外観の印象効果だけでなく耐久性についても影響があります。
色にはさまざまな効果があるのでわかっておくと後悔しない塗料の選びの選択に役立ちます。